2025
祖父母の家から放送する
祖父母の家を舞台に、声、家族の記憶、ラジオ放送という複数の層を重ねながら制作した映像作品。住宅というきわめて私的な空間のなかで、語りがどのように立ち上がり、どのように他者へ向かって開かれていくのかを探っている。
家の内部に残る音や気配、家具や生活の痕跡、そしてそこにいる/いなくなった人びとの存在感を、ラジオの送信という行為を媒介にして扱った。
映像の中では、家そのものが単なる背景ではなく、記憶を保持し、語りを発生させる装置として働く。過去のエピソードや親密な関係の手触りが、放送という形式を通じて別の時間と場所へ滲み出していく。
空間に残る声の不在性と、そこから再び呼び出される気配をめぐる、現在の制作と研究の基礎にある作品でもある。
- Year
- 2025
- Format
- video, sound, FM narrowcasting, approx. 40 min
- Materials
- video, radio transmitter, domestic space, voice
- Keywords
- radio, house, grandparents, voice, memory, broadcasting